小さなミスターがネトゲやリアルで奮闘する御話


by inuis31
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復讐と鬣のロンド 五

 五話 戦いの火は消えて・・・


 目の前が眩しかった。
 頭が覚醒したベゼルは窓の向こうから差し込む朝日を手で遮った。
 しばらくすると、周りの明るさにも慣れ徐々に視界がはっきりしてきた。
 明るさに慣れて完全に眼を開けると、そこは馴染みの深い自分の部屋であった。
「戦いはどうなったんだ・・・ ・・・」
 気を失う前にいた場所との違いに動揺したベゼルはシーツの中で身体を動かし、半身を起こそうとした。
 だが身体が痛い。全身からこみ上げる様々な痛みでベゼルは再びベットに横たわった。
 よく見ると、ベゼルの上半身には綺麗とは言えない状態で包帯が巻かれていた。ベゼルが動いた拍子に傷口が開いたらしく、白い包帯に血がにじんでいた。
 怪我は確かに痛かった。しかし、メルファリア人の回復力は伊達ではない。
 そんなに時間は経たず痛みが引き、弱い足取りであるが歩けた。
 部屋中をヨタヨタ歩きながら、ベゼルは体力を回復するために食料を探し始め。戸棚をあさった。
「こんな時に限って品切れか。腹が減ったなぁ」
 ベゼルが落胆していると、唐突に部屋のドアが軽く叩かれた。
「はいはい。誰だ―――」
 扉に歩み寄り開けると、そこにはネツァワルの王女。エリスが遠慮深げに立っていた。
「お、王女様。この度は何の御用事で」
 条件反射のごとく、ベゼルは肩膝をついた。急な動きで傷口が悲鳴を上げるが構わなかった。
 国民の大半は王女エリスに対して普通に接する事が多い。けれどもベゼルは意外に真面目なので、丁寧かつ礼儀正しく接していた。
「そんなに堅くならなくてもいいよー。傷をいためちゃうよ」
「いえ、自分の事はお気になさらずとも結構。エリス様、重ね重ね申し上げますがご用件は何でございますか」
 ベゼルは相変わらず小柄なエリスよりも身体を下げ、顔を伏せていると。真上で黒い影が揺れた。
「用事があるのは、私」
 突然強い殺気に近いものを感じ。ベゼルは身体を丸めて後ろに転がった。遅れて先ほどまで身体があった場所を短剣が的確に凪いだ。
「・・・ ・・・ちっ」
「何が『ちっ』だ! 俺を殺す気かお前は!! 天然ステルス機能発揮してるから気付くの遅れただけじゃねぇーか」
 エリスの後ろに立っていたのはフランだった。フランの格好はベゼルのように頭や身体を包帯で巻いていた。
 そして、手には手頃な小ささの果物ナイフが握られ、鍛錬を積んだ研ぎ澄まされた動きで揺れている。
「別に、ただ衝動的にお茶目な衝動に、駆られただけ」
「遊びで生死の寸劇を起こすな!」
 お互いに気を緩めぬ間合いを取り、油断なく構えを決めた。本当に単なる遊びで生死の遊戯を始めようとした時、エリスが二人の間に割って入った。
「止めようよ! けんかはだめだよ。私はただべぜるのおみまいに来ただけなんだよ。ふらんがどーしても一緒にって。あれ? どーしてふらんが怖い顔してこっち見てるの? とっても怖いよ」
 何やら言ってはいけないことを口走ったらしいエリスは、フランに酷く睨まれた。だが睨んでいるフランは実際の所、恥ずかしさで顔を紅く染めていた。
「ああ、そうか。ありがとうなフラン。そうならそうと言えよ。恥ずかしがる必要は―――」
 喋っている途中のベゼルに、振り向き様のフランのビンタが頬に炸裂した。
「痛て、何するんだ・・・ ・・・って。止めろ止めろ、もう殴る―――」
 そのままフランは一通りベゼルを叩き続けた後、顔を染めたままエリスの手を引いて部屋から立ち去ってしまった。
 その去り際に、皮の向けたリンゴが傍の机に置かれた。
 ベゼルは何気なく残された不恰好なリンゴを手にすると、何も言わずに噛り付いた。
「う、あ。口に、滲みる」
 口の中の傷に滲みる果汁で顔をしかめたベゼルは、それでも芯の周りまでも丁寧に食べつくした。
 食べつくした後、何気なく新鮮な空気が吸いたい為に窓に近づいた。
 窓からは禿げた山脈と澄んだ川が流れ、その手前には訓練場が存在していた。
 ふと見てみると、訓練場に顔見知りの人物がこちらを見ていた。
「むぅ。ベゼルよ、身体の調子はどうかの」
 居たのはカール大佐と、小脇でぐったりしているグラムだった。
 何故か声をかけると同時に鍛え上げた肉体を満遍なく見せるが如く。数々のマッスルポーズを見せ付けてきた。
「見よ! この巨体から繰り出される肉体美を!!」
 ベゼルはさらりと大佐を無視してグラムの方に視線を移した。
 彼女とは先日の戦場でいささか気まずい分かれ方をしたのだが。今のグラムはそんな小さな揉め事がどうでも良くなるほど切羽詰っていた。
「ベゼルさん助けてくださーい!」
 全身にすり傷や打撲、かすり傷などを受けているが全て軽い。それでも、グラムの疲労は顔を見ただけで分かるほど青くなっていた。
「大佐。何してるんですか」
「むぅ。今ここで根性の無い新兵に戦いの厳しさと辛さをその肉体に刻み込んでいるのだ」
「嫌ぁー。その表現セクハラですよー。助けてー」
 グラムは悲痛な叫び声を上げ、あまりの特訓の厳しさに泣いているようであった。
「ああ、頑張ってくださいね。大佐」
 結局、グラムはたった一言であっさりと突き放された。
「むぅ。もちろんだ。このワシが一肌脱ぐからには、必ずや一人前の兵士にしてみせてやろう!」
「嫌ぁー。それ以上脱いだら犯罪ですよー」
 可哀想なグラムは誰にも助けてもらえず、大佐の太い上腕筋によって引きずられようとしていた。
 その時、ベゼルは何を思ったのだろうか。少なくともグラムを助ける気は微塵もなかったであろう。
「大佐。頼みたい事があるんですが」
 ベゼルは大佐を呼び止めた、
「錬金術師のアンさんに、最近行われた錬金術の資料を見せてくれるように頼みたいんですよ。できれば、今すぐに」
「むぅ。身体が治るまでは何もせぬ方が良いのだが・・・、うむ。いいだろう。しかし、あまり努めすぎるではないぞ」
 そう言うと大佐は振り返り、「さぁ訓練の続きだ」と叱咤しようとしたがグラムは忽然といなくなったいた。否、逃げていた。
「むぅ。グラムよどこに行った? さては迷子だな! これは大変だ探さなくては。それではベゼルよ、また後で会おう」
 手を振った後、大佐は猛然と駆け出した。
 最後に見えたのは大量の砂塵と巨体を揺らす姿が遠くに見えただけであった。
 しばらく、ベゼルは崖下に流れる川のせせらぎ、通りすがりの渡鳥のさえずり、広場ではしゃぐ子供達の声を聞いてから、
「今日も平和だな」
 とベゼルは呟いて、寒い空気を締め出してからベットの中に潜り込んだ。
 後になって、皆無事であった事に気付くのだが・・・ ・・・。
 今は寝てしまった。







 五話目終了~。
 ところで、今回の小休止? みたいな話の中で最も悩んだのは、エリスの喋り方でした。(以下エリス語)
 幼い口調なので「応援」が「おーえん」になったり、これはどうか分からないけどカタカナを平仮名にしたりと、エリス語には一旦筆が止まるほど悩みましたw
 結局は、エリス語の部分を少なくしてあとは適当に見繕いました。

 さて、現代日本は今GW(ゴールデンウィーク)となっています。
 もちろん学生の自分は今日と明日の中平日は登校しなければなりません。
 大学に行った姉は土曜日から六日まで休みらしい(ウラヤマシイ・・・じゃなくて怨めしい)
 でも、休日でも勉強と書き物ぐらいしかやる事ナイカw
 そういえば電撃がデザインした装備出てるんでしたっけ?
 たしか、男女装備両方もらえるらしいけど・・・女キャラいないw

 誰か女装備と男装備を交換してくれる方、または交換ナシで欲しい方い無いかな~(宣伝口調)
 でも、部隊の誰かに上げることになりそうですけどね・・・w
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by inuis31 | 2007-05-01 22:09 | 小説