小さなミスターがネトゲやリアルで奮闘する御話


by inuis31
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 久しぶりにネタがあってssがないチスターですコンバンハ。
 久しぶりに部隊員が集まったので、目標戦に行ってきました。内容は自分のヘタレスキル以外は高得点な戦争でした。
 その後次の布告を待っていると、何故だかクリスタル(以下クリ)の周辺が慌ただしい。聞いてみると、
『クリの中入れるよ~』
 な、ナンダッテー
 自分はてっきり位置ズレで存在していると思っていましたので、さっそく体験。しかし…、
 群がる群衆。超難易度の高いandランダムな技。重たすぎるPC。
 何度となく諦めかけましたw
 しかし、アドバイスをもらってついにクリの中へ。
 浮かれ気分でいると、ついこんな疑問が。
『攻撃判定はどうなってるんだろう?』
 技はクリの中だけしか飛ばないスキルが多く、貫通や範囲は外に漏れているエフェクトから当たり前の結果が出ると思われた実験が、この後驚愕の真実を発見する。

 チャラチャララ~~~~(CM中)

 目標が達成できる状態になると、一人また一人と抜け、クリ周辺には自分を含めて三人の有志。
 では、さっそく実験。
 クリの中に自分ともう一人入り、残りの一人は餌係としてグリフォンを呼び出してきました。
 貫通系はどうやら当たるようで、隣の方がビシバシ決めていると、突然グリフォンの攻撃が自分にヒット!
 自分はmobにクリ進入機能がついているかと思ったが、最終的には隣の人にダメージは無かったため、方向によって攻撃判定が違うのかと思われた。
 しかしこの後再びの実験によって驚愕の新事実g(ry

 チャr(以下略)

 再びグリフォンを呼び出して、今度は範囲のスパークとヘル。これもどうやら当たるようで・・・・・、と思った瞬間。
 ゴシャ、バキ、ドグチェ
(デットコメント)死ぬ前に、チロルチョコが食べたい・・・
 グリフォンのワンツースリーでダウン。
 すると、ほかの二人が『首が…』『首かw』と騒ぎ出した。いったい何なのかと訊いてみることに・・・。
 そして、二人の証言から新たな事実が、それは。
グリフォンの首は、武器らしい。
 二人が言うには、グリフォンがクリに向かって前進して首がクリ内に入ると、攻撃判定がクリの中になるらしい。
 道理でクリに向かってくるだけで攻撃が届くわけだ。

 私たちのチームはメルファリア777不思議の二つ目の発見に成功した。そして新たな謎を求めて更に不可思議な現象に立ち向かっていくのである。



 こんな感じかw
 一つ目は・・・・・・・・・・・、昔に話したからやめときますw
 では、また新たなる謎を発見するまで(ォィ
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# by inuis31 | 2008-03-08 03:01 | ファンタジーアース ゼロ

まぁ、いっか

ういす、チスターです

いつもはゲームに使っているPCの調子がいっこうによくならないので、古いPCを使わせてもらうことになりました。(勝手n


ただ、やはり動作環境が遅いっすw(マテ、ナニヲスル。アーーー
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# by inuis31 | 2008-03-02 02:05 | ファンタジーアース ゼロ

約一年ぶりに? 復活!

リアルの血を流さない戦争から帰ってまいりました。
何かと緊張することも、ストレスの堪ることも多々ありました。しかし学ぶことも多い一年でした。
さぁこれで気兼ねなくファンタジーアースを―――できませんでしたorz

なぜかと言いますとゲームを起動させたのは良いものの、ゲーム中に突然ブラックアウト。
パソコンがウンともスンとも言わなくなりました。
強制終了。再びブラックアウトorz
どうやらゲーム中のみに起こるようで、インターネットなどに支障はないようです。
ハードを整理してみたりと、対策検討中です・・・・・。



ちくせう!(しかもこれが三回目の書き直しだよ! 突然前のページに戻るとかなしだよ!)
(´Д⊂)ヴェアボー
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# by inuis31 | 2008-02-13 10:40 | ファンタジーアース ゼロ

気づけばもう9月

 コンチハ。音信不通・・・でもないチスターです。

 最近はさり気なくFEZにログインしてその度に部隊員に捕まっております(ぁ
 引退・・・と言っておきながら、数ヶ月も我慢できないとは思わなかったですorz。
 この間のDog主催の部隊戦も、最終戦二歩手前までいながら。「準引退って言った手前で出たら変だろ」と自重して。結局話しかけたのが終了後というオチ。
 それに加え、禁断症状なのか。見る夢の中に、FEZの頻度が確実に高くなっていると言う始末。

 |∞・)<先生! FEZ中毒の末期症状が出来ました。治してください!!
 |д`)<モウ 手遅レ
 と、いった感じ。

 それにしても、最近はネタがない! FEZしか書いてないブログと言えどもネタがなさ過ぎる!!
 あ、そういえばクンフー女性用装備余ってたけど誰かいるかなー(ネタですらないけど
 
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# by inuis31 | 2007-09-06 20:48 | 何となく
 「復讐と鬣のロンド」を一話から十一話までまとめてみました。
 そのまんまブログを使ってホームページに更新したけど、手抜きじゃありませんよ。
 ただhtmlに直すのが面倒だったk(ゲブゲブ

 復讐と鬣のロンド 全十一話

 そこ、手抜き言わない!
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# by inuis31 | 2007-07-15 14:20

 十一話 エピローグ

 生まれはゲブランド。育ちもゲブランド。私はそこで貧乏であっても、誇りを忘れぬ貴族の家系だった。
 たとえ貴族の優遇措置が撤廃され、広大な屋敷の管理できずとも、商人に頭を下げてまで生き延びる事を選ばなかった。
 父も母も誇りのうちに餓死し、路頭に迷っていた私と兄は国を離れた。
 誇りのうちに生き残る事を選んだ後。兄は勤め先を見つけ、私は兄の言われるまま馬車に隠れネツァワル国に向かった。
 まさかその時、既に兄は復讐の算段をしているとは考えもつかなかった。

 グラムの兄、ヴァンが考えた作戦は至ってシンプルで大胆不敵なものだった。
 まずヴァンが指揮する隊が海から通じた洞窟の出口を確保し、本隊の到着を待ち。一挙にベインワットになだれ込む。
 だが、その作戦は脆くも崩れ去った。
 後々になって黙認していたナイアス王に代わり、その部下達が「反逆者ヴァンによる暴走」として侵略行為を全面否定。
 付け加え、ヴァンの指揮下にいた捕虜達の返還を求めた。
 その中に、グラムの名は入っていなかった。
「国家反逆罪により、貴殿を栄誉ある磔による非公開処刑とする」
 風呂もトイレも付いていない簡素と言うよりも貧乏臭い檻の中。盗みをして、人を殺して、人を欺いて、そして国を裏切った者が入れられる監獄。
 私。つまりグラムは最終的にベゼル達ネツァワルの味方をしたが、敵国に肩入れしたその罪は重かった。
「処刑執行はすぐだ。出て来なさい」
 城を守る兵がよく身に付けるような鎧と兜に細長い槍を持った男は、令状を綺麗に畳み檻の鍵を開いた。
 虚ろな眼差しをしたグラムは抵抗する素振りも見せず、ゆっくりと入り口の狭い扉から出てきた。
「ついて来なさい」
 兜を深く被って顔の見えない男は、それだけ言って背を向け歩き出した。
 もし、この時グラムに生き残ろうとする気力。または死を恐れて逃げ出そうと思ったならば、後ろから男の首を絞めそのまま逃げれただろう。
 だがあえて、グラムは何もし無かった。逃げたくも無かった。
 今更逃げたところで、グラムに生きる理由など無い。それどころか、自分の死に場所を求めたい気分でさえあった。
「これは、私の個人的な興味なのですが・・・」
 無言のまま歩いていた男は突然顔半分グラムに向け、話しかけてきた。
「貴女のお兄さんは復讐心があったそうですが、貴女自身はどうなのですか? できれば今までの経緯とか、それらを私は知りたいのですが・・・ ・・・ダメですかね」
 別に断る理由も無かった。
 身も知らずその男に、もうすぐ死ぬであろうグラムは自分が没落した貴族であったこと。兄はそれでゲブランド国以外の国も恨んでいた事。自分はネツァワル国に移住した時点では知らなかった事。
 意味も無くグラムは言語を垂れ流すように、男に聞かせた。男は背を向けたままで適当に相槌を打っていた。
 吐き出すようにそれらを言い終わった後、男はまた口を開いた。
「重ね重ね失礼ですが。私はベゼルさん達の知り合いなのですけれど、彼らのことを―――」
「失礼と思うなら聞かないでください」
 グラムは男の声を遮った。
 グラムにとって国の汚名を着ることよりも、裏切られたと思っている仲間のことを思うほうが辛かった。
 ましてや、他人に聞かされた話でそれ以上に思われたくは無い。
 それらを踏まえた上で、グラムは答えを返した。
「兵士さん。これだけは言っておきます。私はベゼルさん達を今までの誰よりも大事な仲間だと思いました。今もそうです。私の気持ちは死んでも変わりません」
 その私は、もうすぐ死ぬのである。
 男は、なるほどね。と適当に相槌を打った。今の精神不安定なグラムはその顔をズタボロに切り刻んで晒してやりたい心境であったものの、自分の犯す罪でこれ以上ベゼル達に嫌われたくなかった。
 近づく死は怖くない。ただこれ以上、此の世で心を傷つかせたくない。
 それがグラムの最後の願いだった。
「この先です」
 グラムの前を歩いていた男は突然横に下がると、半開きになった扉を指した。
 言われるがまま、グラムは迷わずゆっくりと踏み出し扉の向こうへ歩いた。
「ああ、しまった」
 グラムが扉から外に出てすぐ。男は下手な芝居を演じるようにわざとらしく頭を抱えた。
「これは困った。ここから先は私達衛兵の管轄外の上、出入りできない場所。このままでは罪人に逃げられてしまう」
 ・・・ ・・・。
 この馬鹿は何を言っているんだろう。と、グラムは正直にそう思った。
「困った困った。そうは思わないか? グラム」
 男は笑いながら頭に乗せた手で兜を脱いだ。
 作ったような丁寧語では無い。男の普段の声は、グラムの聞きなれた声だった。
「グラム。俺は最初っからお前がお前の意志で裏切ったなんて、毛頭に思っちゃいないぜ」
 兜を脱いだ男の素顔は、ベゼルであった。
「ベゼルさん・・・ ・・・?」
 グラムは訳も分からず。と言った風に首を傾げ、ベゼルを凝視した。
「おいおい。それだけか? もっと感動的な言葉とか、感謝の意とか、笑えない冗談ですよ~。とか言ってみたらどうだ。俺はお前を―――」
 そこでベゼルは言葉を止めた。
 なぜなら、こちらを見ているグラムが首を傾げたまま薄っすらと頬に涙の跡がついていたからだった。
 真新しい涙の跡から、留めなく滴が垂れ落ちた。
「私・・・ ・・・。何て言うか。その、あの、ごめんなさい。じゃなくて、何だろ。私、裏切ることしたのに、私」
「だから言ってるだろ。俺はお前を恨んでも拒んでも憎んでもいないって。悪いのは空の上にいるらしい、悪戯好きなクリスタルの神様だけだ」
 何も無かったように言い放つベゼルを見て、グラムはどうしようもなく声が言葉にならず。涙も止められなかった。
「そこにある馬車に乗ってすぐに国外に出ろ。どの道もうこの国に住む戸籍も荷物も無いから心配事も無いだろう。後はよろしく頼むよ行商のおっちゃん」
「おうよ」
 荷台の向こう側から顔を出したのは、グラムの入った棺桶を運んで来た行商人であった。
「だがな、仕事が終わったらちゃんと後金払いなよ」
「分かってるって、おっちゃんこそ兵士に捕まって仕事を台無しにしないでくれよ」
 何故か、グラムの知らないうちに逃げる算段が既に揃っていた。
「あの、あの、あの~」
「分かってるから。ほら」
 何かを言い出したいグラムの意向を無視し、ベゼルは衛兵が出る権限の無い場所を当たり前に進み。グラムを担いで荷台に放り投げた。
「グラム!」
 荷台に乗ったグラムを確認して、馬車の歯車はゆっくりと回りだし、進みだした。
 グラムは不恰好な体勢から身体を起こし、荷台の後ろから身を乗り出してベゼルを見た。
「ベゼルさん!」
「おうよ!」
 気軽に声を返すベゼルに向かってグラムは何かを言おうとした。
 だがそれよりも早くベゼルは口を開いた。
「お前が俺たち仲間と一緒に暮らせる平和を、俺が作ってやる。その時は帰って来い! そしたらお前が言いたかった言葉をちゃんと聞いてやるからな」
 ベゼルは大きく手を振り、呆然としかし内心嬉しさで満たされたグラムの姿が消えるまで見つめた。
 荷台の影が消えた後。
「あ~あ、罪人逃がしたら罰せられるよな。降格か実刑か罰金、でも終身刑と死刑は困るなぁ・・・ ・・・。ま、どうでもいいや」
 ベゼルは適当に笑ってその場を後にした。そして、そこから見上げた空は嬉々として、明るかった。

 何時の日か、ベゼルが思い描く。秩序と平和の世界が訪れるまで。
 彼女はこの青い空の元で、待っている。

あとがき(ネタバレというより裏話有
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# by inuis31 | 2007-07-07 00:00 | 小説

 はいはい。小さいミスターことチスターです。
 なんだか昨週に模試とテストが重なってえらいこっちゃになっておりました。
 それにしても、アヒャヒャヒャヒャ(脳内麻酔にヤラレタ声)

 こうなったら脳内FEZ放送するしかない(ェ
 と、言うわけじゃありませんが。他の方のブログを覗くと、何やらゲブランド帝国がFF(ファイナルダンタジー)並みに凶悪(強大)な帝国になりつつあるとか。
 こうなったらネツ・カセ・エル・ホルで四国連盟を作って立ち向かうしか―――ピーーーー

 何だか本当に脳内悪電波放送。
 あー、FEZ~。メルファリアに帰りたい。orz
 そんな気分を無意味に垂れ流す心境ですた。

さて本題
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# by inuis31 | 2007-07-06 00:24 | 何となく

復讐と鬣のロンド 十

 十話 終幕は悲しみと共に


 戦いは、刃が触れ合い鉄が奏でる序曲と共に始まった。
 グレートブリッジの上で、ブレイズスラッシュとストライクスマッシュがぶつかり合い。ベゼルとヴァンは互いの息遣いが聞えるほど肉薄した。
「お前では、我に勝てぬ」
 ベゼルは馬鹿が付くほどのほどの力で吹き飛ばされる寸前。耳元で嘲け笑うような台詞が聞えた。
「先の戦いでも思ったが、つくづくふざけた野郎だな」
 ベゼルは吐き出すように言い返した後、軽いステップで吹き飛ばしの勢いを殺す。
 続いて踏み込んだ足に力を入れると、剣を振って技を飛ばした。
 振った剣からは槍のような白く鋭い衝撃波が飛び、さほど遠くにいないヴァンを捉えた。
 衝撃波はヴァンの肉体を貫き、激しく血飛沫が飛んだ。
「この程度か!」
 茶々な攻撃と言わんばかりにヴァンは大鎌を振るうと、咆哮を上げた。
 その間を縫い。ベゼルはヴァンの懐に跳びこみ、燃える剣先で軽くヴァンの肉体を凪いでやった。
 傷は掠る程度の深さであったが、最高火力のブレイズスラッシュが腐った肉を原料に激しく燃えた。
「あづづ・・・ ・・・。五月蠅いぞ小僧が!」
 ヴァンは両腕を振って火を払う。共に振り回された鎌は唸りを上げ、火を掻き消し、難を逃れた。
 しかし、それだけではない。
 振り回して振り上げた鎌を、ヴァンの足元にいるベゼル目掛けて急速に迫った。
 ベゼルは深く攻撃をしていないので、これを難なくかわした。が、
「それで避けたつもりか」
 地に堕ちた鎌の威力は、通常ではありえない巨大な振動となって地を這い。周りを巻き込んだ。
 普通なら手が届くほどの周囲を攻撃するドラゴンテイル。だがヴァンの巨大な力と鎌の質量が加わり、常識を超えた技になっていた。
 周りの簡素なテントは原型を留めず崩れ落ち。飛び退いて攻撃範囲外に逃れたはずのベゼルさえ、足を取られ転倒した。
「これで終わりだ!」
 転んで無防備なベゼルに対し、転ばずに余裕の表情さえ浮かべているヴァンがゆっくりと歩み寄ってきた。そして、渾身の力を入れ大鎌をベゼルに振り落とす。
 その攻撃は仰向けのベゼルにとって、避け難い一撃だった。
 それでもベゼルは鎌から逃れようと身体を捻った。
「無駄だぁ、小僧」
 鎌がベゼルの身体を引き裂こうとした瞬間。ヴァンは嘲け笑い、ベゼルは諦めず身体を転がした。
「ガシュ」
 肉を引き裂く音。ではなく、木を切り裂く虚しい音が橋に木霊した。
 ヴァンの必殺の一撃は何も無い足元に食い込み、ベゼルには掠りもしなかった。
「戦いとは何が起こるか分からぬのぉ。そうは思わんか、ベゼル」
 それは諦めなかったべゼルの功績ではなく。横から武器を伸ばし、攻撃の軌道を変えたカール大佐の横槍を入れた結果であった。
「また邪魔をするのか。カール」
 ヴァンは巨大な鎌を肩に置き、不動の体勢で距離もとらず屈むような低い体勢で身構えた。
 戦いの中で一層燃え上がったヴァンの紅い目は、カールとベゼルの両方を睨みつけた。
「だが、死ねば皆同じ!」
 カールと始めて会った時と同じ事を言い。間髪入れずに再び鎌で地面を叩いた。
 遅れてカールも地を叩き、二つの衝撃は反響しあい。再度橋は大きく震えた。
 その震えにたまらずカールは転び、周りのテントの布は大きく飛び上がった。しかし、ヴァンはぴくりとも動かず、これに耐えた。
「俺の勝ちだ・・・?」
 ヴァンはカールに近づこうとした。近づき攻撃を仕掛けようとした。
 だが、目の前の光景に違和感を覚えた。
「俺の勝ちだ。ヴァン」
 それに気付く前に、後ろから声が聞えた。
 ヴァンはすぐさま後ろに振り向こうとしたが間に合わず。剣が左の胸を深く貫いた。
「お前でも、心臓を貫かれたら終わりだろうに」
 剣は半回転して、ゆっくり引き抜かれた。
 抜かれたヴァンは膝を突き虚空を見つめたまま、後方のベゼルに訊いた。
「・・・ ・・・何故動けた。小僧」
「簡単だ。お前みたいに伏せただけだ。意外に耐えれるもんだな」
 ヴァンは技を打ち出す瞬間。身体を伏せることで足元を安定させ、すぐに動ける体勢を保っていた。
 ベゼルは一度でそれに気付き、舞い上がったテントの布の陰から回り込んでいたのだった。
「こ、小僧があぁぁぁ!」
 ヴァンは吼えた。最後を悟り、復讐が成就し得ない現実に向かって、大声で唸った。
 全身にアドレナリンが循環し、ヴァンは死に向かう身体を奮い立たせた。
 生き物の身体は、心臓を抉られたとしても数十秒間は動ける。そのおかげで、ヴァンは再び立ち上がった。
「我は終わる。だがお前達もだ。復讐だ・・・ ・・・復讐だ!」
 ヴァンの身体は熱を持って紅く光り、周囲の空気が音を立てて蒸発していく。
 ヴァンは嘲け笑うような顔で、ベゼルの方を向いた
「ファイナルバーストを知っているか?」
 ファイナルバースト。それはキマイラが拠点を破壊するために、体内のエネルギーを起爆させる大技であり、自爆技。
 しかし、この技の代償にキマイラは絶命する。多大なる損害をその場に残して、だ。
 気付いたベゼルは咄嗟に剣を胸に構え、ヴァンに斬りかかった。
「遅いぞ小僧!」
 ヴァンは無造作に腕を振った。
 予想外の攻撃に、ベゼルは対処する術も無く。橋の手すりに叩きつけられた。
「ぎゃははは―――!」
 ヴァンは技の成功を悟り、天に顔を向け笑った。けれども、その考えは浅はかであった。
 ヴァンは横から強い衝撃を感じ、次の瞬間には橋の外へと吹き飛ばされていた。
「な、何故だ」
 ヴァンを突き飛ばしたのは、カールでもなくフランでもなく、ネツァワルの兵でもなかった。
「何故裏切った。グラム!」
 ヴァンの視線の先にいたのは、剣を携えたグラムであった。
「私はもう、何も失いたくない」
 グラムは橋の下に消える兄から―――、ヴァンから目を離した。
「貴方はもう・・・ ・・・、私の知っている兄さんじゃないから」
 言葉とは裏腹に、心の底から湧き出る悲しみが顔に出ており。細めた眼からは留めなく滴が流れ落ちていた。
「ごめんなさい」
 その後は言葉にならず、グラムは泣き崩れた。
 遅れて、ベインワットは空気を震わす爆発と爆音で悲しみと共に揺れた。

あとがき
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# by inuis31 | 2007-06-14 23:03 | 小説

復讐と鬣のロンド 九


 九話 決戦の序章


 光の無い暗闇で、男は笑っていた。
 大柄なその男は全身に汚れた包帯を巻き、異様に眼を紅く光らせていた。
「血が沸き、肉が蠢く。心が鼓動し、魂が鳴動する。楽しみだ。これから起こる惨劇を思うと・・・ ・・・」
 男は大きな片手で顔を覆い、含み笑いをした。
 その後ろの、暗闇の更に向こう側で無数の兵は物言わず、沈黙を守っている。
「さぁ始めよう。滑稽で単純で残酷な劇を―――」
 男は両手を挙げ、見えない天を仰いだ。呼応するように、後ろの兵たちは前進を始める。
「我の望みは復讐だ」
 男と兵の一団は闇から光の当たる場所へ突き進んだ。

「あー、怠けすぎだな」
 間抜けな声が聞えた。
 重い鎧を身体に固定し、引きずるようなベゼルが声の主である。
 身体が重いのか辛いのか、顔には疲労の色が見える。
 歩く場所は見慣れたベインワットの洞窟内。朝の通りは商人、兵士、主婦、メイドが相変わらず忙しく流れている。
 いつもの通りの様子と違うのは、王宮に仕える人間の類がいつもより多い事ぐらいである。
「資料はアンさんに返した。大佐に完治の知らせはした。途中でフランに襲われた。と、今のところ計画通りか」
 三つの項目の内、最後の一つは疑問的であるものの。ベゼルは過去の情報を頭の中から消去した。
 そして、唐突に懐から手紙を取り出した。
『明日の朝、グレートブリッジで待っています。byグラム』
 その朝が今日なので、ベゼルはナメクジにも劣る足で向かっている。
「待っている、か。そういえば最近グラムが落ち込んでいるらしいから、それか? でもフランの情報は十回言ったら全て嘘だからな」
 ぶつぶつと呟きながら、ベゼルは既にグレートブリッジ前の門に立っていた。
 大きな門は閉めるのも億劫なので、相変わらず開いていた。
「・・・ ・・・?」
 ベゼルは開いた門の前で訝しげな表情をした。
 何故かは知らないが、自分の胸の奥に潜む本能が危険信号を挙げている。
 危険信号は胸の奥に止まらず、視覚的にも現れた。それは、誰もいないグレートブリッジの光景である。
 通常なら商人が声を張り上げて品物を売り、その商品を下見する冷やかしの客が歩き、雑談に熱心な若者達が鎮座している。
 それが、今は一人残らずいないのだ。
「まさかな・・・ ・・・」
 フランはともかく、グラムがここまで異質なイタズラをするとは思えない。
 門を抜けたベゼルは右手に剣を当て、慎重に橋の真ん中を歩き始めた。
「久しぶりだな。小僧」
 ベゼルの進行方向から、一度は聞いた覚えのある重く低い声が響いた。朝特有の白い靄に隠された向こう側には、確かに誰かがいた。
 旋風が吹き、靄が飛び、現れたのは兵士の一団と大柄な男だった。
「ヴァンだな」
 ベゼルは右手を振り上げるように剣を抜き、構えた。
「こんな山の中に何の用だ。迷子か? それとも玉砕の覚悟か」
「前者は小僧の相棒と同じではない。と、返そう。後者は我だけの一団では勝てない。と。返そう」
 ベゼルは「我だけの一団」の言葉が妙に引っかかり、まるで他にも多くの仲間がいるような言い方であった。
 しかし、ベインワットは自然の要所に守られ、大軍を阻む。ありえない。
「それはそうと、この小娘はどうしようか」
 ヴァンは自分の斜め右下を指した。そこにいたのは―――、
「エリス様!」
 彼女に気付いたベゼルは驚愕の顔を作り、それはすぐに怒りの表情となった。握られた剣は、更に強く圧迫され軋んだ。
 そのベゼルの姿に、ヴァンは鼻で笑った。
「ふん。この小娘は人質であり保険だ。我の復讐の代償には取るに足らない犠牲だ」
「復讐?」
「そうだ」
 ヴァンは笑いながら両手で空を仰いだ。
「クックック、復讐だ。それこそ我の成すべき事だ。我ら貴族を妨げ、財産も地位も誇りも奪い去った国に罪の精算を促す。そのために、我はエルソードに入隊した」
 ヴァンが言う復讐なら、確かにエルソード以外の国がそれに当たる。
 例えば、貴族の優遇処置を廃止したゲブランドにネツァワル。
 例えば、貴族に反乱を起こし主権を奪ったカセドリアとホルディン。
 その四つの国に復讐すると言うなら、やはりエルソードが適任であろう。
 だが、
「くだらないな」
 ベゼルはその一言で一蹴した。
「なんだと・・・ ・・・」
 自分の信念を侮辱されたヴァンは、表情に出さずに怒り。その代わりに顔が凄みを増した。
 ベゼルはそれでもヴァンに口を開かす隙を与えず、言葉を続けた。
「復讐だ仕返しだなど、くだらない。失う自分が悪いだろ。守れない自分が原因だろ。悲劇のヒロインやヒーローを気取るなよ!」
 ベゼルはズバリとヴァンを指差した。
 言われた当人のヴァンは怒っているのか悔しいのやら、水面の鯉のように口をパクつかせた。
「それに、復讐の為に身体を捨てたお前が許せない」
 急に話題を変えたこの言葉は、ヴァンに冷水を被せる効果が眼に見えるように表れた。
「・・・ ・・・何時知った」
「近年行われた錬金術の成功例と考察。の資料に名前が書いてあったよ。錬金術史上初の人体実験の成功だとな。学問に国境は無いと言うけど、調べた甲斐があった」
「何故錬金術関連だと?」
「お前から出る腐臭さ。キマイラと同じ臭いだよ」
 澄ました表情でベゼルは語り終え。入れ違うようにヴァンは含み笑いを浮かべた。
「流石は、と言っておこう。だが、我の正体を知ったところで何も変わらぬ」
「そうでもないぜ」
 ベゼルはそう言って、視線をヴァンの斜め右下に動かした。
 釣られるようにヴァンも見ると、そこには先程までいたエリスがいない。
「なっ、何処に行った!」
 ヴァンは部下に向かって吼えながら、周りを見回した。すると、答えは自分の眼からすぐ返ってきた。
 ちょうどベゼルの横で、エリスは不自然に浮いていたのだ。
「ご苦労フラン」
「どういたしまして」
 ハイドを解いたのはフランであった。
 ベゼルが饒舌を披露している隙に、フランがハイドで接近しエリスを奪還していたのだ。
「このおぉ!」
 明らかにベゼルの手の内で戦況が変化していた事に、ヴァンは苛立った。
 苛立ったが、その顔は突如として笑みに変わった。
 それはまるで、面白可笑しい物を見つけた餓鬼のようであった。
「そうだそうだ忘れていた。紹介しよう。我と共に復讐を果たす家族だ。小僧達も良く知っているはずだ」
 ヴァンは後ろに手招きをした。そこから恐る恐る出てきたのは、
「さぁ、グラム。復讐を果たそう。」
 ベゼル達の知るグラムだった。
 まるで立ち位置を間違えたように、平然とその場にいた。
「ごめんなさい。皆」
 ベゼルは手を握り締め、怒りが溢れようとするのを抑えた。悲しみも混じった―――それを抑えた。
「気にするなグラム。今は敵であろうとも、お前は俺の大切な仲間だ」
 ベゼルはグラムの姿から眼を背け、ヴァンに向き直り、剣を構えた。
「行くぞヴァン!」
「掛かって来い小僧!」
 悲しみと怒りを背負った戦いが、幕を切って落とされた。

あとがき
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# by inuis31 | 2007-06-05 22:05 | 小説

復讐と鬣のロンド 八


 八話 昔とバナナ


「終わった・・・」
 窓から差す朝日が顔を覗かした頃、ベゼルは重く厚い本を閉じて一息ついた。
 大佐が頼んだとおり、錬金術師のアンは快くベゼルに書物と資料を提供してくれた。
 渡された本は基本的な「錬金術の本」から「近年行われた錬金術の成功例と考察」のようなマニアックな資料まで、幅広く用意してくれた。
 おかげでベゼルは昼夜をかけ、全てに眼を通す羽目になった。
「ったく。何で俺がたった敵兵一人の為に苦労しなくちゃならないんだよ」
 ベゼルは睡眠不足のためか、本に当り散らした。
 放られた一冊の本は、山積みされた本の一角に当たり、崩れた。
「・・・ ・・・」
 そのまま、跡形も無く微塵に切り裂こうか。と思ったが、アンの持ち物なので丁寧に積みなおす事にした。
 なぜならばメイド服で好評なアンは、隠れた噂によると中身は漢であるからだ。裏づけされるように、彼女の口調は男口調。服を纏った二の腕は張り裂けんばかりに太い。
 したがって、怒ると怖い。
 地面にしゃがみこんで本を積み直すと、ベゼルの後ろで微かに扉の閉まる音が聞えた。振り向くと、扉の傍にあるテーブルに食事が置かれていた。
「あいつ。またコソコソと・・・、隠れる必要あるのか」
 あいつ、と言うのはフランのことである。彼女は最近部屋に引き篭もりがちなベゼルの為に、わざわざ食事を持って来ている。
 だが、何故か何時も短剣スカウト特有の常時ハイドで姿を見せない。
 エリスに聞くところ、
「ふらんはきっと、はずかしーんだよ」
 と、お言葉を賜った。
 そう言われても、ベゼルでは言葉の意味を捉え切れなかった。
 大体フランは幼い頃から深い仲。敬遠される筋合いは無い。その仲は思い出すだけで腹が立つほどだ。
 例えば、子供の頃初めてベインワットに訪れた時。緊張していたベゼルの第一歩を落とし穴で沈めた奴がいた。無論フランである。
 他にも度々弄られた昔話が数え切れぬほどある。
 ―――あー、なんだかムカついてきた。
 ベゼルは心の中で悪態をついた。そして、彼女が今の様に変わった原因の出来事を思い出した。

 当時、ベゼルとフランの両人は大佐の下でお世話になり。それでも、まだ十歳に届かぬ年の頃だった。
「待てー、待て待てー!」
「こっち来るな! こっち見るな!!」
 首都から離れたビクトリオン大陸南に位置する草原。雑木林も多く、自然に恵まれた場所。
 幼きベゼルとフランは、豊かな自然の中を駆け抜けている。どっちかと言うと、かなり一方的に・・・。
「待てー。私が覚えたヴァイパーバイトの、実験台になれー」
「兵士になる前に死にたくない!」
 何故そのような大陸の端にいるのかは、育ての親でもあるカール大佐の任務があるからだ。
 任務といっても、カセドリア国と取引をするものである。
 ネツァワルの上等な武具と、カセドリア国の新鮮な食材を交換する。敵同士であるものの、互いに必要な品物の交換である。
 話は戻って、フランは逃げるベゼルを追いかける。
「待てー!」
 ベゼルが一瞬振り向くと、フランは既に短剣を抜いて振り回している。非常に危険なのでやめて欲しいと心の底から思った。
 ジグザグに逃げるベゼルに対して、追撃するごとく背中の向こうでヴァイパーバイトが煌いている。
「もうダメ・・・ ・・・」
 足をもつれさせたベゼルは倒れこむように、その場で止まった。
 ところが更に遠くに標的がいる事を見越した短剣は、ベゼルを飛び越し頭上を越えた。
 後は何も捉えず地面に刺さるか、虚空を切り裂くと思われた。しかし、『ザクリ』という肉を引き裂く音が聞えてきた。
 不審な音を聞きつけて、ベゼルが顔を上げる。その横をフランは必死の形相をしながら通り過ぎた。
「やばい、逃げろ。ベゼル」
 ふとフランの後ろを見ると、赤い皮膚を纏い羽の生えた爬虫類が四足歩行で這いずってくる。
 リザードフライである。
 身体の一部が傷付けられ、どうやら怒っているらしい。
 ベゼルは素早く立ち上がり、踵を返しフランを追いかけるよう逃げ出した。だが、体力は限界で思うように動かない。
「ぶぇ」
 その時、フランが短い草に足を取られ顔面から倒れこんだ。
 もし、この時フランを囮にすれば逃げられるのではないか。という打算がベゼルの脳裏に過ぎった。
 フランのベゼルに対する仕打ちを考えれば、妥当な選択であった。
 けれどもベゼルの中で葛藤が起こった。人を守る兵士になる者として、味方を見捨てる事は正しいのか・・・と。
 二つの気持ちに迷いながら、ベゼルは倒れたフランのすぐ傍を通ろうとした。
 一瞬、助けを求める悲しい瞳と眼が合った。
 ベゼルはそのまま走り過ぎた。そして足を踏み締め、拒む恐怖を無視して逆方向に進んだ。
「守れる者を守れないで、何が兵士だ! 何がネツァワルの兵だ! 俺は見捨てねぇぞ。かかってこいモンスター!」
 怯えた顔で声を張り裂け、ベゼルはリザードフライとフランの目の前にとび出した。
 短剣にも劣る貧弱な剣を両手で握り締め。勇敢にもリザードフライを睨み返した。
「ガァァァー!」
 鋭く唸りを上げるリザードフライは口の中に燻る火を溜め、灼熱の炎を浴びせようとした。
 すると、突然リザードフライの側面に無数の矢が突き立てられた。
 そのままリザードフライは驚きで眼を丸くして、絶命した。
「危ないところでしたね」
 その声は年若い少女の声であった。
 矢の飛んできた方向を見ると、弓を携える中年の男性とたおやかな少女がいた。
 少女の方は細身でブロンドの髪を持ち、神聖な雰囲気が感じられ、年は幼いベゼルよりも上である。
 後で分かった事だが、傭兵将軍ウィンビーンと聖王女ティファリスである。
 ウィンビーンは倒れたフランを抱き起こすと、擦り剥いた傷を介抱したり、カセドリア名産の黄色い果物を与えていた。
「怪我はありませんか?」
 介抱されるフランを見ていたベゼルに、ティファリスは近づいた。
「大丈夫です。僕とフランを助けてくださって、ありがとうございました」
「そのお礼はウィンビーンに言ってやってください」
 ティファリスは更に近づき、落ち込んだ様子のベゼルを優しくなでた。
「貴方は勇敢で優しいのですね。まるでウィンビーンを見ていたようでした」
「僕はあの人のように強くない・・・ ・・・」
 ベゼルは俯いた。
 もし、ウィンビーンの助けが無ければベゼルは死んでいるだろうし、フランを守る事さえできなかったであろう。
 それを考えると、ベゼルは自分の不甲斐なさに苛立ちを感じずにいられない。
 その時、ティファリスはベゼルと視線を合わすようにしゃがみこんだ。
「今は良いのです。大切な人を守ろうとする気持ちは、貴方を強くするのです。自分に諦めず、心を強く持つのです」
 そう言われると、ベゼルの気分は幾らか楽になった。
 その後、王女達と別れて、自分は強くなってみせると約束したベゼル。約束は今のところ及第点である。
 ティファリスが言っていた「大切な人を守ろうとする気持ち」は未だに分からない。
 ただ、フランの眼を見た瞬間に得た。心が熱くなるあの感情は似た意味を持つのだろうか。
 しばらくして、昔を思い出すことに疲れ。ベゼルはそのまま布団に潜り込み、寝てしまった。

「ごめんなさい」
 暗闇の中で、滴の落ちる小さな音が響いた。
「皆、ごめんなさい」
 また同じ謝罪を、誰とも知らずにその場で呟く。
「私には、使命があるから。やるべき事があるから」
 女性らしき者は小さな誰かを持ち上げると、暗闇の中を歩いた。
「兄さん。これで良いのですね。私達が再び元の生活を取り返すためには・・・ ・・・」
 女性は静かに窓を開いた。
「本当にごめんなさい」
 窓は小さく音を立て閉じられた。誰にも聞かれず、誰にも知られずに。

あとがき
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# by inuis31 | 2007-05-25 00:08 | 小説